今週、スマートミールに関する仕事について、改めて考える機会がありました。
「スマートミール」という言葉を、初めて聞く方もいるかもしれません。
簡単に言えば、栄養バランスのとれた食事を、一定の基準に基づいて「見える化」したものです。
野菜はどのくらい入っているのか。
たんぱく質はどうか。
塩分はどのくらいなのか。
エネルギーはどのくらいなのか。
普段、飲食店でメニューを見たとき、
「おいしそう」
「今日はこれが食べたい」
「このくらいの値段ならいいかな」
と選ぶことはできます。
でも、
「血圧が気になるから、今日は塩分を少し控えたい」
「野菜をしっかり食べられるものにしよう」
「午後も仕事だから、食べ過ぎないようにしたい」
と思ったとき、その判断材料がないことは意外と多いのです。
そこで、食事を「数字でも選べる」ようにする。
私は、そこにスマートミールの大きな意味があると思っています。
数字が正義なわけではありません
管理栄養士がこんなことを言ったら、少し意外かもしれません。
私は、栄養や数字がすべてだとは思っていません。
食事には、
おいしい。
楽しい。
誰かと一緒に食べる。
その土地のものを味わう。
今日はこれが食べたい。
そんな数字では表せない価値がたくさんあります。
「塩分が何グラムだから、この料理はダメ」
「カロリーが高いから食べてはいけない」
そんなふうに、数字で食事の楽しさを狭くしたいわけではありません。
むしろ逆です。
数字があることで、食事の世界を広げられる人がいる。
私はそう思っています。
「わからないから選べない」をなくしたい
例えば、食事について少し気をつけたいと思っている人が外食するとき。
「外食だから仕方ない」
と諦めるのではなく、
「今日はこれなら食べられそう」
「このメニューなら安心して選べる」
と思える選択肢があったらどうでしょう。
健康に気をつけている人も。
生活習慣病が気になり始めた人も。
家族から食事について言われている人も。
みんなと同じように外食を楽しめる。
そのために、料理を数字で表現することが役に立つのだと思います。
スマートミールが目指している「自然に健康になれる食環境づくり」という考え方。
私は、この「自然に」というところがとても好きです。
健康のために特別なことを頑張るのではなく、
いつもの街で、
いつものお店に入り、
食べたいものを選ぶ。
その選択肢の中に、健康につながる食事が普通にある。
そして必要な人には、その判断材料となる数字がちゃんと示されている。
そんな街になったらいいなと思います。
誰もが外食を楽しめる社会へ
健康な人だけが楽しめる食事ではなく。
健康に少し不安がある人も、
食事を調整している人も、
栄養について考えたい人も、
自分で選びながら、食事を楽しめる。
栄養や数字は、人を縛るためのものではありません。
選択肢を増やすためのもの。
そして、「食べられない」を「これなら選べる」に変えるためのもの。
飲食店のおいしい料理に、管理栄養士が持っている「数字にする力」を少し掛け合わせる。
それだけで、今までその料理を選びにくかった人にも、そのお店の扉を開くことができるかもしれません。
私は、そんな食環境を地域の中につくっていきたいと思っています。
誰もが、食べることを楽しめる街へ。
スマートミールは、そのための一つの方法なのだと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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筆者
管理栄養士 石田美枝
株式会社Office Nutrie 代表
健康経営支援、食環境づくり、栄養相談などを通して
「食を通じて幸せをつくる」活動を行っています。
