「管理栄養士」として未来を語る大切な時間
先日、知り合いの中学生からお電話をいただきました。
「将来、管理栄養士になりたいと思っていて、直接お話を聞かせてください」
この言葉を聞いた瞬間、胸が熱くなるほど嬉しい気持ちになりました。同時に、その期待に応える責任を感じ、背筋がピンと伸びる思いがしました。
彼女にとって「管理栄養士」のイメージを決める、大切な瞬間に関わることができるのです。
私は、自分が管理栄養士として大切にしていることを振り返りながら、言葉を慎重に選び、ゆっくりとお話を進めました。
「栄養士」と「管理栄養士」の違いとは?
彼女がまず気になったのは、「栄養士」と「管理栄養士」の違いです。
「管理栄養士は国家資格なんですよ」とお伝えすると、すぐに「国家資格ってどういうことですか?」と聞かれました。
管理栄養士は、国家試験に合格した人だけが名乗ることのできる「名称独占資格」です。
たとえば病院や高齢者施設などでは、管理栄養士を設置する義務があり、より専門的な知識を持つ人材が求められる場面が多くあります。
具体的には、次のような専門知識やスキルが求められます
大量調理:一定規模以上の食事提供を管理する能力
特定保健指導:生活習慣病の予防や改善を支援する指導
栄養ケアマネジメント:病院や介護施設での栄養管理
一方で、「栄養士」は主に健康な方への食事指導や予防を目的とした活動が中心になります。病気や医療との連携が必要な業務は、管理栄養士の領域になります。
高齢者施設での管理栄養士の役割
彼女は特に高齢者施設での仕事に興味を持っているようでした。
そこで私は、高齢者施設での食事について話をしました。
高齢者施設での食事は、利用者の方々それぞれの人生や食文化を深く理解することが求められます。
たとえば、お正月のお雑煮ひとつを取っても、地域や家庭ごとに異なります。お味噌の種類や餅の形、食べ方など、それぞれに思い出や文化が詰まっています。
こうした食文化を取り入れることは、利用者に懐かしさや喜びを感じてもらうきっかけになります。
さらに、加齢による身体機能の低下で、食欲が減退してしまう方への対応も重要です。
「食べたい」と思えるような工夫や、栄養を補うための知識が必要になります。
管理栄養士として感じたこと
私は最後にこう伝えました。
「食べることは、人生の最後の瞬間まで寄り添い続ける大切な行為なんだよね。
栄養士・管理栄養士は、その食を通じて一人ひとりの人生に寄り添い、思い出を作り、共に喜びを分かち合う素敵な仕事だと思っています」
この中学生との会話を通して、私自身も改めて自分の仕事に対する思いを深く考える機会をいただきました。
食べる楽しさ、食への興味、そしてその奥にある人々の思い出や人生に向き合うことの大切さを、次世代にも伝えていきたいと思います。
まとめ
「管理栄養士」はただ食事を提供するだけでなく、人々の健康や心に寄り添う仕事です。今回の対話を通じて、未来の管理栄養士となる彼女が、自分の理想の姿を描く助けになればと願っています。
食べることの素晴らしさを伝え続ける、その使命感を胸に、私も日々成長していきたいと思います。